三重県津市で開催された日本公衆衛生学会のシンポジュウムに講演とパネラーとして参加。「避難・帰村・復興への足がかり」のテーマで講演した。
帰村するため、除染・雇用・教育・交通網の整備・商業施設・住宅整備・農業再開、そして医療や介護の整備が課題。住民が生活していくために必要不可欠なインフラの整備を短期間で集中的に整備していくことの必要性を感じてきた。特に医療環境に関しては、震災前は内科と歯科だけであったので、近隣市町の医療機関の支援を受け整形外科、眼科、心療内科、消化器内科の専門外来での受診も可能となった。
更に、村独自で病院や大学の協力を得て内部被ばく検査や甲状腺検査を実施している。震災後住民を取り巻く環境は大きく変わってしまった。放射線に関する健康管理は勿論、深刻化している生活習慣病の悪化や心のケアに対して、少ないスタッフと多くの支援者とが連携し、避難者・帰村者の健康管理体制を充実させていきたいと考えている。