過日、超党派の国会議員で組織している災害議員連盟で講演。原発事故被害と復興に向けた課題について話をした。原発事故がもたらしている被害状況の把握は今後の復興に向けて重要である。原発の被害は非常に多次元的で多岐にわたる。生命や健康問題、環境や公害問題、生活する場としてのコミュニティの崩壊や分断といった生活問題、風評被害問題、補償や賠償問題など、更に予想することができないような未知なる問題も横たわっているかもしれない。
被害状況を把握するうえで問題点がある。加害者は被害を隠そうとするが、実は被害者も被害を過小評価する傾向がある。なぜなら被害地域は将来自分たちが戻ろうとしている地域だから、自分が戻ろうとしている故郷を悪く言えないのだと思う。それによって真実は隠されてしまうかもしれない。