◆〓〓〓 日々ゆうこう 〓〓〓◆
▼7/10(土)
12:00 第14回天山祭り [天山文庫]
▼7/11(日)
参議院議員選挙投票
▼7/12(月)
9:00 入札 [大会議室]
11:00 東北電力所長来庁 [村長室]
17:00 町村長中央研修懇談会 [東京・全国町村会館]
▼7/13(火)
9:00 町村長研修会 [東京・全国町村会館]
▼7/14(水)~7/15(木)
福井県敦賀市高速増殖炉「もんじゅ」視察研修
▼7/16(金)
8:30 決済 [村長室]
9:00 保健福祉課長レク
9:30 副村長レク
10:00 エネルギー庁双葉地域官来庁
15:00 東洋学園園長来庁
16:00 井出農協理事来庁
▼7/17(土)
9:00 ふたばカップサッカー大会 [Jビレッチ]
13:00 福島県国保連合地域医療学会 [コラッセ福島]
国保診療所の設置者の立場から意見発表した。診療所は直営であるが特別会計を持っている。ちなみに平成21年度の運営状況は、内科歯科合わせて歳入が1億6千2百20万円、歳出が1億8千8百90万円、2千6百70万円の赤字決算である。この赤字分は村の一般会計2千万円と、国の調整交付金で埋め合わせしている。医療環境の充実のために、胃カメラ、X線テレビ、心電図、超音波診断装置など医療機器の整備、患者様の利便性を図るための医療バスの運行、歯科部門の診療時間の延長、ドクターヘリ用のヘリポート整備を図ってきた。
直診は、独立採算制であるが一般会計からの持ち出しが増加傾向にある。高齢化(22年4月現在、34.4%)が進む中で、入院機能を持たない外来診療のみの医療行為では、診療報酬の点数が取れない厳しい状況にある。地域医療を担う診療所は、「地域住民の健康を守る」という大きな使命がある。疾病の予防、健康の維持増進という行為も重要であり、採算ベースだけで判断できない実情がある。しかし経営者の立場としては、当然コスト縮減を図りながら、医療体制・機能を維持していかなければならないが、その選択として直営がいいのか、あるいは指定管理制度の導入、民間委託などによるアウトソーシングがいいのか、検討する余地は十分あるだろう。
医療格差は地域格差そのもの。中山間地域は環境、食、水など人間が生活していくために不可欠なものを守り育んでいる。中山間地域が存続していくためには、そこに人が住む続けていくことが重要。人間が生活していくためには、医療、福祉、介護、教育など最低限のナショナルミニマムは保障されなければならない。本村医療の中核であり一次医療を担っている診療所は、無くてはならないものだと認識している。
では、維持していくためには何が必要か? 財政問題だけではなく、まず当然医師の確保が大前提。さらに一次医療がその機能を発揮するためには、専門性や高度性を補完する二次、三次医療機関との連携は不可欠。双葉郡内には三次医療はともかくとしても、二次医療を完結する中核医療機関がない。存在していてもその機能が充分果していない状況にある。そのためにも県立大野病院と双葉厚生病院の経営統合は喫緊の問題だ。今後高齢化が進み、特養や老健施設、グループホームへの入所が増えることが予想される中で、診療所と福祉施設との連携も重要であると思う。
医療制度を支える国保税は、21年度の保険料が一人当たり76,753円。一人当たりの医療費は69歳未満で283,919円。前期高齢者(70歳~74歳)504,165円。保険者と診療所の経営者との二つの立場を有する私にとって、相反する問題をどう解決していけばいいのか、悩ましい問題だ。国保財政がパンクしないよう安定させることが第1。診療所が黒字経営になるということは、利用者が多く、その結果保険税がアップする要因になる。更に村民が健康でないことの証明でもある。
一般会計からの持ち出しは止むをえないとしても、そのバランスは重要だと考えている。歳入の10%程度はどうだろうか。シンポジュウムでは、地域医療といえども市場原理のなかで結果が求められるという意見があったが、中山間地域というマーケットでビジネスモデルを描くことは非常に難しいと思うが・・。