被災から3ヶ月、曜日や時間の感覚が麻痺しあっという間に過ぎてきた思いがする。振り返る余裕もなかったことも事実。ビックパレットに対策本部兼仮役場を設置、避難所での健康管理や他に避難された村民の住所確認、義援金や仮払い金の振込み作業、二次避難への案内、借り上げアパートと仮設住宅への案内など、職員はほとんど休みもなく、よくやってくれたと思う。避難後の役場に休日はなく、朝7時から夜10時まで(現在は朝8時半から夜7時まで)勤務、ビックパレット内に24時間体制で職員一人勤務している。長期戦を覚悟し、僕と副村長、総務課長以外は交代で休みをとることにした。
仮説住宅入所者702名、借上げアパート915名、その他県内336名、村内在中172名、二次避難者109名、県外避難者713名、避難者をしっかりサポートしつつ次へのステージだと考えている。今後の復興の方向性を協議するために、「復興ビジョン策定会議」を立ち上げた。国や県でも復興会議を立ち上げているが、被災地と連携しながら復興策を協議してべきだと思う。双葉地方の一構成自治体としての画一的な復興には反対していくつもりだ。そのために川内村として自分達自身がビジョンの絵を描いていかなければならない。
目的は、放射能汚染による被害解決と風評被害の払拭を行い、早急に行政機能を回復し、各分野における適切な支援策を見出し村民の生活基盤の安定と安心を図ること。併せて復興に必要な施策実施のために必要な財源を、どのようにして獲得していくかを検討していく。放射能汚染対策、産業j基盤の整備、快適な居住地の整備、高規格道路の整備の4つの柱と財源確保を着眼点とした。
「放射能汚染対策」
復興にあたっては原子力災害における汚染問題を解決し、風評被害を早急に払拭する手段を講じることが最も重要である。そのために村の現状と今後の推移を管理・監督のできる国機関の常設と、放射能及び原子力専門研究機関や放射能専門医療等が常駐する医療機関の整備が不可欠である。これらのことにより安全安心を村民に周知することが出来、村外にも情報発信できることとなる。放射能汚染問題が解決・改善されないことには、川内村のあらゆる事業への振興復興が図れないと思う。
「産業振興基盤の整備」
産業振興においては、雇用の場の確保と労働力の提供が必要。その結果経済的効果と各分野の所得向上が見込まれる。帰村後速やかに収益を得るための事業が震災前と同様に行われるのか、良質の労働力の確保ができるのか、更に新規事業の導入が見込まれるのか。十分な調査と検討が必要。早急な雇用対策としての新規事業は難しい状況と思われるが、国の責任で意図的に雇用の場の確保は必要不可欠。新たな事業展開を進めるうえで、豊かな自然や山河、景観を大切にした振興策でなければならない。
「快適な居住地の整備」
震災後の川内村においては、人口減少は必然とされる面があるが、反面、生活条件の安全性や利便性を考量した居住地の提供を行うことにより、定住人口の増加を図ることが出来ると思う。原子力事故により、年少者を有した家庭では、身体への影響や教育等の観点から村外に居住地を移す家庭も少なくない。他の双葉郡内住民の受け皿として快適な生活・居住環境の提供も考量して整備する必要がある。
「高規格道路の整備」
東日本震災においては、主要国道6号線、浜街道、県道いわき小高線が破損し、富岡町民が避難道として利用した小野富岡線が大渋滞をまねいた。このような事実や、今後の原子力発電所に関わる事業を進めることにおいても、本村を介する交通網整備が早急に必要と思われる。399号線、小野富岡線、富岡大越線の整備は地域振興・復興に欠かすことが出来ない事業である。
「財源確保のための施策確認」
財源確保が出来なければ、復興ビジョンは絵に描いた餅となってしまう。国、地方公共団体等が原子力災害事後対策及び災害復旧に取り組む中で、原子力災害特別措置法、災害対策基本法令に基づき、即急な復興のために必要な各分野の法令を活用し、関係省庁及び福島県と連携し速やかな財源交付を要望し実行していかなければならない。更に交付金や補助金を受ける際の受給事務において、簡素化や村への直接交付にて資金が流れる仕組みの構築を図ることが必要と思われる。
素案については村のホームページに載せるつもりでいるのでご意見をいただきたい。当然、国・県の復興計画会議に提案していくつもりでいる。