[行政報告]
平成23年第2回、川内村議会定例会を招集いたしましが、本村有史以来の村を離れ、ここ福島県農業総合センターに移しての開会となりました。議員皆様には遠くから、また何かとご多用の中、ご出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。 さて、その大震災からこれまでの行政状況について、順次、報告させていただきます。
まず、3月11日の午後2時46分18秒、3月議会定例会が終わった直後に発生した東北地方太平洋沖地震は、宮城県牡鹿半島を震源として、我が国の観測史上最大のマグニチュード9.0を記録しました。
この地震と津波、それに原発事故によって、全国では13日現在、8万4,537人の方々が今なお避難生活を送っております。また、死者は1万5,424人で、行方不明者は7,931人、負傷者は5,367人になっております。
本村では、震度6弱を観測し、この地震によって、1人の方が頭にけがをしたものの大事には至っておりません。また、公共施設では、大智学園の法面崩壊や道路の路肩決壊、路面亀裂など一部損傷があったものの通行止めの区間はありません。この地震によって、本村では、同日の午後3時15分に川内村災害対策本部を設置しました。
一方、この地震と津波によって被害を受けた東京電力福島第一原子力発電所では、全電源を喪失して、原子炉を冷却できなくなり、大量の放射性物質の放出を伴う重大な原子力事故に発展しました。これにより、12日の午前5時44分に第一原発から10km圏内に避難指示、7時45分に第二原発から10km圏内に屋内退避の指示があったことから富岡町住民が本村に避難してきました。
本村では一時6,400人の富岡町民を受け入れし、これには各行政区長をはじめ村民皆様の温かいご支援とご協力を賜り、避難民の対応をしておりましたが、相次ぐ水素爆発などがあって、まず第8区住民を上川内方部に避難をさせ、そして15日には田ノ入方部の住民も20km圏外に避難をさせました。この頃、原発の状況が非常に不安定だったことから、富岡町災害対策本部と連日連夜の協議を重ね、最終的には16日、午前7時30分に避難先を郡山市のビッグパレットふくしまに決定し、自主避難を執行いたしました。
この時点で、村民は約3分の1の1,000人程度、それに富岡町が約4,000人で一斉に防災行政無線で避難指示をいたしました。その結果、最終的にビッグパレットに避難した人数は、村民650人を含む、2,500人となり福島県内では最大の避難所となりました。その後は、避難民の対応や住民の安否確認、連絡先の特定事務などに追われ、まさに戦場を思わせるような日々でありました。そして、徐々に村民の所在地を特定することができました。一方、村内に残った方は、16日の時点では46人でありました。
避難した直後には、寒さや多くの避難者で施設全体も狭隘のため風邪や感染性胃腸炎の患者が増え、特に感染性胃腸炎では集団避難から隔離するほど深刻な問題となりましたが、懸命な医療看護の結果、終息させることに至りました。また、避難者も福島県が用意したホテルや旅館、それに郡山自然の家などに移しながら、一時避難先であるビッグパレットの適正な規模に集約していきました。
一方、行政機能は、村民に対して避難証明書の発行事務が大部分であり、その他の行政事務に余裕はありませんでしたが、4月12日からプレハブの事務所をビッグパレット敷地内の北西側に設営し、これを川内村災害対策本部、あるいは川内村役場、郡山出張所として22年度の財務処理を急がせました。
教育関係では、避難時の混乱を避けるため、また保育に欠けないとして当分の間、保育園は休園するものの、小学生はサテライト校として郡山市の絶大なる協力を得て、河内(こうず)小学校に113人中、51人が、また中学生は逢瀬中学校に59人中、24人が通学しており、児童生徒の輸送手段は、これまで同様に避難先からスクールバスで送迎を行っております。
農業関係では、もちろん警戒区域となっている地域は作付できませんが、緊急時避難準備区域でも作付制限がなされており、家畜では警戒区域は安楽死、準備区域は、飼養可能ではありますが、農家の個々の判断に委ねられました。これらは、国の一次指針、二次指針によって今後、損害賠償が受けられるものとなっております。また4月19日からは、国や県の義援金の申請受け付けや、東京電力の仮払い一時金の申請事務を開始して、現在では義援金1,158 世帯、総額4,632万円を支払うことができました。まだ申請していない方々は自衛隊などの世帯となっております。
今後は、多くの皆様から心温まる義援金を頂戴いたしましたが、総額では2億円を超えたことから、本議会に提案し、今月末から当面の生活資金に活用いただく受付事務を執行していきたいと考えております。また、この間、県や国に対しては「避難者の十分な対応や本村の土壌、水質調査など放射線量の調査」を強く要望した結果、先週から2kメッシュで放射線量の調査を開始している結果に至っております。
この原発災害に係る本村の位置づけは、避難した当時は屋内退避区域でありましたが、4月22日からは20km圏内を警戒区域に、また30km圏内を緊急時避難準備区域の2つの区域が設定されました。これを受けて、警戒区域の一時帰宅が認められ、本村では5月10日、12日の2日間実施し、あぶくま更生園を除く対象世帯は122世帯で、その内82世帯の136人が一時帰宅を終えることができました。また、車の持ち出しは、6月1日に行われ19世帯、19台が持ち出すことができました。
住居関係では、仮設住宅が6月1日に県から配分され、ビッグパレット北側や富田町など3か所で321戸が配分され、その説明会を6月1日と2日に実施し、8日には入居式を終え、今月中には268世帯、759人が移るものと思います。また、不足する分はいわき地区に38戸、郡山市内に129戸の追加要望中でございます。13日、現在の避難の状況を申し上げますと、一次避難者はビッグパレット16人を含み、83人と減少しました。また、借り上げアパートは945人、仮設住宅へは704人となって、県内には2,317人、県外には693人となっており、少しずつ県内に戻っている状況になっております。
また、村内在住者は、186人をカウントし、こちらは増加傾向にあることから、今月25日には、第一区集会所と第三区活性化支援センターで国の方からもご出席をいただき、原発の状況や農業など損害賠償についてなど、説明会を行う予定になっております。また、27日からは従来の役場に職員2人ずつを配置し、緊急時の対応などに配慮する予定にあります。
依然として、避難生活を送っている状況から、今後は広報やかわら版などを充実させながら、情報の提供を主に取り組んいくことと、加えて、夏季野球大会や成人式なども郡山市に場所を代えて実施していきたいと考えておりますので、今後ともご支援とご協力をお願い申し上げ、震災からこれまでの状況についての本定例会での行政報告とさせていただきます。
[提出議案]
報告議案2件、提出議案は平成22年度一般会計補正予算の専決処分6議案、平成23年度一般会計補正予算など3件、条例改正4議案、合計15議案を提出。主な内容は、平成23年度補正予算に2億3,700万円の増額。義援金の村配分として1人5万円を計上、国保税減免分として1,000万円、災害救助費として弔慰金給付費を計上した。また、村長等の給料改正条例では、村長、副村長、教育長の給料を25%削減を提案した。いずれも原案通り可決決定した。
[一般質問]
横田安男、堀本雄一郎、新妻一浩、高野政義、井出 茂、坪井利一、6議員が登壇し、震災後の復興ビジョン、緊急時避難準備区域の対応、原発事故賠償問題、モニタニング、原発事故の責任、義援金の配分方法、村の財政状況と事業の見直し、生きがい対策、介護認定などについて村の考えを質した。