8月6日、細野大臣との意見交換会の席上大臣自ら、原発から半径20㌔~30㌔圏内の緊急時避難準備区域の解除を明言した。今後1ヶ月をめどに除染対策を含めた復旧計画の策定を条件に、9月上~中旬にも5市町村一斉に解除することを決定した。この5市町村の中に当然川内村も含まれている。しかし区域解除が即帰村とならないこと、そのために時間が必要であることを理解してほしい。
国が行う「緊急時避難準備区域解除区域の解除」宣言により、本村における放射能汚染状況を詳細に確認し(既に実施されて今月中には公表)、除染するために、放射性物質や除染方法に関する専門家や専門医による科学的医学的見解を示し健康被害の無い状況を確認出来た後、更に原子力発電所事故の収束後(放射性物質の飛散や水素爆発等の危険性が無いこと)に、村民の意識確認や意見交換会を行いたいと考えている。
帰村対象者は、全村民を対象とするが、乳幼児や妊婦及び児童生徒などの放射線量による被害が受けやすい方々については、村としてそれらの方々を受け入れる環境が整い次第に帰村を促していく。しかい帰村するかどうかはあくまでも自己判断を尊重していく考えだ。村内の一部には「警戒区域」が存在するため、この地区の方々については、「緊急時避難準備区域」の方々とは異なり、自宅への帰宅が難しいため、村として一時的な居住地となる仮設住宅(復興住宅も含む)を村内に整備していきたい。
除染作業が全ての復興のスタートであると考えている。国が最後まで実施主体として責任を負うことは当然であるが、当該自治体としてやれることは積極的に関わっていく考えである。そうしなければ何時まで経っても戻れないことは自明であり、自分達の村は自分達で再生していくつもりだ。国の専門チームや民間のノウハウなどあらゆる手段を講じて、考えられる可能な限りの方法で全村あげて除染に取り組んでいく考えだ。
現在除染計画を含めた復旧計画策定に取り組んでいる。策定作業の中で最大の問題は放射性廃棄物の置き場(処分場)の問題。本来は、除染に使用し排出された廃棄物を国又は県において処分先を指定しなければならないが、現在具体的な指示が無い。今後国は早急に結論を出す必要がある。
[帰村のための検討事項]
1.子供に対する放射能汚染による健康被害からの防御策の実施
2.公共機関(学校含む)の放射能汚染状況の確認と機能確認の公表
3.地下水及び河川水等の汚染状況の確認と安全性の公表
4.田畑、山林等の汚染状況の確認と労務作業の可否の公表
5.村内農産物及び山菜・川魚等の摂取の安全確認と公表
6.避難道路の現況確認と村民への周知
(国道399線、小野富岡線、大越富岡線の整備など)
7.帰村者の緊急時避難手段(交通手段含め)の構築
(避難マニュアルの作成と村民への配布)
8.公共交通機関の整備
(川内から中通り・いわき地区への運行)
9.「雇用の場」の提供
10.高齢者に対する医療及び福祉活動の実施
11.国保診療所及び歯科診療所の再開
12.震災及び原子力災害による村民住宅の被害状況の確認
13.帰村前の村民の健康状態の確認と帰村後の健康状態の継続的な管理
14.日用品(燃料・ガス含む)の供給と購入価格の確認(店舗の営業確認)
15.仮設住宅の建設検討
(必要戸数、建設地必要面積、建屋面積確認、村営住宅の活用等)
16.川内小中学校の再開と教職員の復帰(教員の宿泊対応含む)
17. 子供の教育環境の充実
(高校進学に向けた高校の設置、かわうち寮の設置の検討を含め)
18.放射能汚染状況による除染作業の実施
19.村内における放射線量の監視体制の設置
20.東京電力福島第一原子力発電所事故の収束状況の確認と情報収集
21.村民に対しての帰村に関する住民説明会の実施
[帰村に当たっての村民に対する生活安定策]
〇 教育分野(子供に対する放射線量被害対策と教育環境の整備)
かわうち保育園や小中学校などの児童・生徒を放射能汚染被害から守る対策として校舎や校庭、通学 路、公園などの除染や給食・飲料水への安全確認
(放射能測定…測定器を設置する)
*自宅(建物及び敷地)の線量確認と除染
*児童・生徒に対する放射性物質に関する学習教材の提供と教学
*保護者・教職員等への放射性物質による健康被害に対する知識習得のための講習会実施
*保育所・小中学校等への外気遮断型の冷暖房設備の設置
*各教育施設における屋外活動の適否の判断
*小中学生及び高校生への学習補助(かわうち塾等)の強化
*子供たちへの細やかな送迎スクールバスの運行
*村外高等学校通学者への通学補助(補助金・通学バスの運行・学生寮の設置)
*各種奨学資金の内容充実(金額の増額、奨学資金の用途の検討(給付・貸与))
* 中学生への高校進学にあったての進路対策(県教育委員会との調整)
〇福祉分野
* 要介護者や高齢者への緊急避難時の応対マニュアル作成
* 乳幼児や妊婦に対する放射能被害の防護策の周知
* 高齢者世帯やひとり暮らし世帯、生活保護世帯等への巡回訪問の実施
(村民の意思確認により、仮設住宅への移転を含め検討を行う)
* 要介護者への即急な介護認定体制の復旧(広域圏組合とのシステムの再構築)
* 特養施設等の建設
* 福祉バスの運行(村内外への移動手段として)
* 村民に対する娯楽的活動の提供推進(生活圏域の違いによる孤立感等により)
* 葬儀開催場所の確保(一揆組合機能の再開)
* 火葬場の確保(広域圏組合及び近隣自治体との協議調整)
〇医療分野
* 原子力災害の避難生活によるメンタルケアの実施
* 放射能汚染による健康被害の調査(専門医療機器設置による診療所での実施)
* 放射能による内部被ばくの測定機器の設置
* 放射能被ばく及び医療行為の他専門医療機関との連絡通信網の整備
* 病気やケガ等に対する救急搬送や医療機関の充実
(相双・いわき圏域への移動難により)
* 医療バスの運行(村内外への運行)
〇産業分野(雇用の創出)
*災害前の事業者(土木・畜産・縫製等)に対する帰村後の事業再開の見通し確認
* 農業・林業等の屋外作業の実施有無の判断と安全性の確認
(村内生産物の販売先確保の検討)
* 通勤用道路の確保や道路改良工事の実施
* 川内村役場における緊急的な雇用の実施
* 震災がれき除去作業及び福島第一原発の復旧・廃炉作業への従事の斡旋
(ハローワーク的な役目)
* 製造業など民間企業誘致
〇廃棄物分野
* 日常生活から発生する廃棄物(ごみ・し尿)処理(広域圏組合との調整)
* 各世帯における除染作業後の放射性廃棄物の取扱いマニュアルの作成
* 各家庭における浄化槽設備及び農業集落排水処理設備の被害確認と補修
* 農作業及び林業による除草作業や畜産業から発生する廃棄物処理
〇消費分野
* 日常生活における食糧品等の生活必需品の村内における供給先の確保(価格の安定含め)
* ガソリンスタンドの稼動と価格の安定化
* LPガスの安定供給と価格の安定化
* 川内村内産山菜等の消費についての安全性の確認
〇帰村対応分野
* 帰村対応窓口の設置
* 帰村者の状況確認
(どこから・いつ・何人で・どなたが・どのような方法で)
* 川内村への役場機能の移転と仮設役場機能の考え方
(帰村状況に応じた村役場機能の考え方をまとめ、村民に周知し対応する)
* 帰村後の行政サービスの検討
(福祉・教育・産業等を初めとした対応を検討するため)
* 未帰村者への支援策の検討
* 仮設住宅の建設(帰宅出来ない方々への支援
(20㎞圏内の方々及びホットスポット地点)
〇警備防災活動及び避難準備体制の強化
*福島県警による盗難犯罪等への監視体制充実
* 広域消防による防災活動の強化
* 消防団活動による防災等に関する巡回活動の強化
* 自衛隊への緊急事態時の要請と対応
* 村内自治会の連絡体制及び助け合い体制の再構築