小野富岡線と連結する吉間田滝根線は、富岡町、川内村、いわき市、田村市そして小野町に通じる県道。常磐高速富岡インターから磐越・あぶくま高原道路小野インターに乗り入れでき、中通りと浜通りを結び、福島空港アクセス道路としても重要路線。全長9.2キロの内6.6キロを国による権限代行を要望した。
これまで国の権限代行はあくまで国道に限定されていたが、福島復興再生特別措置法によって地方道の国代行が可能となった。今回のケースは特措法による初めての地方道整備となる。川内村としては、福島再生道路と位置づけされた国道399号線も、国直轄権限代行として整備されることが決定している。
この二つの路線が整備されれば、いわき市や中通りの自治体との距離が一気に縮み、生活圏が拡大することになる。通学通勤はもちろんのこと、二次医療や三次医療圏も身近になる。さらには常磐道から磐越道、そして東北道に容易に乗り入れることも可能、交流人口増の期待を高まる。
しかしインフラ整備が整う前に、しっかり復興を成し遂げ村の魅力を発信していかなければ、ただ単に道路をつくることが目的になってしまう怖れがある。