夢のようです。天皇陛下の村民を気遣った優しい言葉と、慈愛に満ちた皇后陛下の笑顔にどれだけ励まされたか分かりません。13日両陛下は本村を訪れ除染作業を視察、仮設住宅では避難者一人ひとりに心のこもった激励をしていただいた。お声を掛けられた住民の中には、感極まって涙を流される姿もありました。
多くの村民が詰め掛けた小学校では佐藤知事が県全体の復旧復興状況や、水稲などの食品検査と健康管理について話され、僕からは村の除染作業と仮置き場の状況について説明しました。陛下からは除染の効果や森林除染の方法、まだ戻ることが出来ない村民の健康状態について尋ねられ、「村民が一日も早く戻れるよう頑張ってください」と励まされました。
昼食後除染現場に向かい、井出村復興対策課長が除染の方法や効果をボードを使いながら説明しました。両陛下は作業員にも「御苦労さま、たいへんですね」とねぎらっていられました。特に除染によって発生する除去物の多さと、それを詰めるフレコンバックの大きさに驚かれたようでした。既に村の放射線量状況は御存知のようで、作業現場でもマスクを着けずに声を掛けられていました。
仮設住宅では、「体調はいかがですか」「お元気で頑張ってください」「お仕事は?」と住民一人ひとりに声を掛け励まされ、移動するバスの中では、出迎える村民を見つけると左右に移動され手を振られていました。また、紅葉が進む山々にも興味を示され、「山うるしですね、ナナカマドはもう少し高い所ですか」と尋ねられました。ただ、ただ感謝です。